映画音楽急性増悪 第32回

虹釜太郎さんの連載「映画音楽急性増悪」の最新回です。アメリカのwebアニメーション『RWBY』(全8シリーズ)において、監督のモンティ・オウム逝去によりシーズン4以降に現れたかもしれない変化とは?

第三十二回 みはなされ



文=虹釜太郎


 
ヤン・シャオロンとピュラ・ニコスはなぜ不遇な運命をたどったか。
 
Team RWBY Projectによる『RWBY 氷雪帝国』が2022年7月から放送のRWBY。しかしそのオリジナルの『RWBY』(2013年−2021年/モンティ・オウム)は数奇な運命をたどった作品だった。
シーズン1の第11話はまるごとジョーン・アークに対するいじめが描かれる。このシーズン1時点では能力を全く出し切れていないジョーン・アークは上級生にさまざまないじめを受ける。ロッカーにいきなり閉じ込められ空に飛ばされたり、いきなりシールドを勝手にオンされたり…
そんなジョンを救おうとするピュラ・ニコス。
 
各キャラクターの「個性」。外見、性格、使用武器。主役のルビー・ローズの武器クレセント・ローズ(Crescent Rose)はガンランスのフルバレットファイア未満の挙動で銃と大鎌の二形態に変形する(ダンボールでクレセントローズを造る動画cardboard DIYのできばえは驚き)。
ピュラ・ニコスとヤン・シャオロンの2キャラはその個性の足りなさにより不遇になった。ピュラ・ニコスが片手剣装備だったことはよりその足りなさを強化したのか。ブレイク・ベラドンナの武器ガムボール・シュラウド(Gambol Shroud)が活躍するシーズン2第10話は、ピュラ・ニコスの片手剣とは違い、片手剣の中にもう一本の刃を収めている。その剣は変形し鎖鎌になり、柄剣には銃が仕込まれ、またブレイクは分身を創れる。ではヤン・シャオロンの足りなさとはなんだったのか。片腕を失うことになるヤンだが、芋虫ごおろごろ軍神さまごおろごろな映画のようになるわけでもない。そしてヤンはきちんと復活したのだったか。
 
シーズン3までは『RWBY』は画の製作方法ゆえにメインキャラ以外の造形のひどさはかなりのもので(それらひどさこそがすばらしかったことはシーズン4からはっきりする)、それは例えばシーズン2の第3話の交通事故後に徘徊する四人のモブキャラたちの描写でも明らかだけれど、しかしそれゆえにそのひどさをどのくらい許せるのかが視聴時の基準に。それらがまったく許せないのなら『RWBY』はシーズン1から3までは視聴できないけれど、問題なのはメインキャラ以外のキャラたちの描写の手の抜き方(しかし抜かれながらもひどく印象に残る)こそに注目している視聴法がどのくらい視聴者たちにとって重要かだ。この視聴法を仮にIとしておくなら、その対極の場にいるのがメインキャラの一人のワイス・シュニーであり、手をどのくらい抜かれがちかがもっとも注目すべきキャラの最重要な一人が例えばメインチームではノーラ・ヴァルキリー。
 
シーズン2第4話の敵の新型モビルスーツが不自然にもずっと無色だったのもこの手の抜き方の意図の現れか。シーズン6に登場するモビルスーツは茶色ではっきり描かれていて魅力はかなり減少してしまう。
シーズン2第6話でのブレイク・ベラドンナとヤン・シャオロン対話時における回想時の描写におけるIは可能性はあったが製作者がその可能性を徹底しない。同話のダンスシーンは別として。
 
『RWBY』のアクションシーンは『ブラック★ロックシューター』に影響を受けたとのことだけれど、『ブラック★ロックシューター』は左目に青い炎を宿している毎秒20発の岩石発射可能な大砲★Rock Cannonを装備している15歳少女が主人公のアニメだが、その作品における彼女の着たマントのたなびき、高速での光の反りの各種、高速の強風の中での姿勢の維持の困難、必要以上の高速場への接近確率などに比べ『RWBY』はそれら速度たちよりもキャラ個々の可変武器の詳細に注力している。『RWBY』はアクションシーン以外での「手の抜き方」に他のアニメにも実写にもない可能性があったはずなのにそれは徹底されない。ならば個々の描画スタッフたちの個別のなにかにそれは託されるのかそれとも…
3DCGソフトPoserを使うことでの特にキャラクターたちがうつむく時の表情たちの固定化はIとは関係ないが、これら固定化たちがどんな成果を生むのかはまだわからない。しかしそれを少々でも観察できるのはシーズン3までだった。
 
シーズン2第9話でのメインキャラの戦闘が少しずつだけ披露される考古学博士(Drウーブレック)主導の回などはもっともつまらない話のひとつのように思えるが、そこにおけるIの怠惰を縮小するために強引にあどけない不必要に大きな犬が登場する。が犬はなんの活躍もしない。しかしなにもしない犬だからこそ必要な。犬な名はツヴァイ。
 
メイン以外のキャラの武器が少しずつ見ることができる回シーズン2第12話では例えばチームCFVY (カフィー)のリーダーであるココ・アデルの武器ハンドバッグ(ガトリングガンに変形可)やうさ耳のヴェルヴェット・スカーラティーナの武器コンテナボックスが登場するがIの過少はより進行している。しかしIの過少は製作者の意図とはずれて、その不安定さこそは視聴者の自由に繋がる。
 
 Iの過少を一挙に解決するはずのスクールトーナメント(ヴァイタル・フェスティバル・トーナメント)が冒頭から開催のシーズン3。第2話の「New Challengers...」ではノーラのハンマーが活躍するが…スクールトーナメントはスクールトーナメントでしかない。試合会場が半分ごとにフィールドが違う工夫もバトル中の無駄なミーティングも意味をなさない。インディゴとサンの対決では、Rooster Teeth製作ドラマ『LAZER TEAM』製作資金クラウドファンディングに出資したファンによって考案されたチームであるサンの武器であるクロスボウ、錨槍、投げナイフ、フランベルジュらが魅力を活かせない。一方、ポセイドンと孫悟空がモデルのサンチームもその武器の魅力を活かせないけれど、水が苦手なポセイドンというネタだけで強引に乗り切ろうとした。けれどそれらヴァイタル・フェスティバル・トーナメントをモニター越しにうかがうある人物の隠れた能力「周囲の運気を下げる」が登場しないがシーズンを部分的に救う。
注目の狩猟笛ならぬ楽器武器である衝撃波トランペットを使用してIを濃くするかのフリント・コールだが四体同時攻撃キラー・カルテットを含め魅力に欠けて、チームであるファンキーの同僚であるローラーブレーダーのネオン・カットもケミカルライトヌンチャクもローラーも工夫に欠けている。
ヴァイタル・フェスティバル・トーナメント中もっともIを感じさせたペニー・ポレンディーナ、人造人間(ガイノイド)であるからこその他キャラにない魅力を持っている。使用している武器はフローティング・アレイ。ガイノイドであることも無残に露見する。
実際のところシーズン3でI濃度がもっとも高かったのは、ヴァイタル・フェスティバル・トーナメント崩壊の原因を作ったスクール(ビーコン)潜入者であったシンダーの部下であるエメラルド・サストライかもしれない(しかしシーズン4以降はエメラルドの描画のあまりの簡素化と歩き方の殺しによりキャラ自体が死んでしまう)。使用武器は地味な銃にもなる小鎌だが幻覚を見せることが可能なセンブランスを。しかしアニメ状でのその表現は困難を伴った。しかし共にビーコンに潜入したマーキュリー、シンダーと比較してもその幻覚能力は他のどのファイターとも異質。潜入能力自体も高く、ただアニメ自体での評価も人気も低い特異なキャラクター。一方で製作陣自体にも愛されているようなペニーはこの時点では画で無残な死体を晒している。
 
監督のモンティ・オウム逝去後のシーズン4。画質の極端な変化。キャラたちの顔の描き方の極端な変貌。背景画の不自然な滑らかさへの変容。キャラの眼球の力の喪失。このシーズン4からの画の極端な変化により、キャラの細部たちをなんらかの違和感をもって無意味に注視するなじみの習慣は喪失した。キャラの顔だけでない。髪の毛の以前ならば極端に省略された処理の細部たちをかなり注視していたのだと変化後にははっきりとわかる。眼球だけでない。髪の毛だけでない。まつ毛もそうだ。口元の停止画もそう。
シーズン4後はどのキャラもピュラの喪失やそれ以外のさまざまな変化に戸惑う姿が次々に描かれるが、視聴者たちは画のあまりの変化にかなり戸惑ったはず。
画の変化はルビー・ローズやワイス・シュニーの性格も変えてしまったように感じられるが、亡くなったピュラの画も極端な変化を遂げているのを見せられると…
毎シーズンごとに変わる主題歌もシーズン4はより悲しげだけれど、モンティ・オウムが亡くなったことでここまで変わるのかと…原因は彼の急逝ではないかもしれないが…
眼の変化はどのキャラも著しくひどいが、特にブレイク・ベラドンナの変化はあまりにもで、ファウナスという獣人ならではというか、黄色い眼球が時に歪み、目の隈も毎度一様でないその眼球周りからあらゆる力が一掃されているかのその変化は見ていても相当につらいものがある。
一方でこれら巨大な変化後の相貌変化をあくまで比較的に免れていたのが片腕を喪失したヤン・シャオロン。彼女が義手を送られたシーンの前後の水滴落下のような音の効果は珍しい。とはいえ『RWBY』という作品では持続する落下音の使い方はいままででもよく聞こえていたが。
彼女の回復具合と視聴者の"回復"具合がどれだけ並行するかはわからないけれど…
ブレイクと共に移動中の船を救うサン・ウーコン(孫悟空がモデル)も顔から猿度がかなり減っている。
シンダー・フォールにいたっては顔のあまりの変貌によりシンダーと最初わからなかったほどで、その顔のあまりの変貌とはやはり目とまつ毛の描き方のあまりにもな変化によるものだった。
その変貌しきったシンダーの隣にいるセイラムはシーズン3最後に登場した。あまりに永い時を生きてきた存在であるだけでなく、モンティが亡くなった後に登場したことを強く感じさせる存在。モンティがいちばん描きたかったこととは…
 
シーズン4の9話からまつ毛と眼球に若干の修正がはっきり入ったかはわからないが描画は変わった。義手をはめて特訓を再開したヤン・シャオロンとこれまた復活への一歩を踏み出したワイス・シュニー。しかし口元も髪の毛も眼周りもワイスの変異は大き過ぎないだろうか。サン・ウーコンの猿度の低さは変わらない。
一方でシンダーを追ってヘイヴンに向かうノーラ、レン、ジョーン、ルビーによる新チームチームRNJR(レンジャー)は変貌著しいシーズン4での変異度は比較的全員低い。
現在のオズピンであるところの農夫の少年オスカー・パインはシーズン4からの登場であり、オスカーをはじめシーズン4から初登場のキャラとシーズン3までに登場していたキャラとの"分離"が製作者の意図に関わらず視聴者にとっては大きな障壁となって。
 
そしてシーズン5。冒頭から溢れでるモブキャラたちの作画への違和感が半端ない。これがはたして『RWBY』なのか。モブキャラとメインキャラの作画の違いはいままでで最大だ。しかしブレイク・ベラドンナの口元には修正が入ったのか元通りになりつつある。
シーズン5ではブレイク父とサン・ウーコンの関係は改善、建物内に屋外から差し込む光の処理も改善………しかしそんな照明の自然さは『RWBY』に必要なのだろうか…
シーズン5脚本で注目なのはヤンの母親のレイヴン・ブランウェン。かなりわがままで自己中な性格でメインキャラたちを翻弄するだけでなく、ハンターとしてビーコンを卒業したのに他のハンター殺害にも関与するという設定。使用武器はミルテンアスターに似て、ブレードは入れ子構造、戦闘中使用色は赤、青、黄、灰、緑。
作画への違和感が半端なかったそんなシーズン5でもよくなった点もあった。それは映像ではなく音、というか音声。
オスカー・パイン=オズピンという二重の音声が。
 
シーズン6。滑らかな音楽と共にグリムと闘うハンターたちだがあまりに健康的。モブたちの細かい描画は更に進んだが気になるのはマイナーキャラたちの使用武器登場の過疎化。オーバーンやブロンズといったチームたちと共にさまざまなマイナー武器たちが無作為に混乱して一気に放出される時代は残念ながら終わっていて。
ブレイクのチームへの再加入はよかったけれどチームのメンバーが四人を超えたことの常態化とクロウが常に帯同することによりチームの魅力とメンバーたちの使用武器をきつめに味わうことも不可能になり、それがいまの『RWBY』。使用される音楽もどれもがあまりに健康的で、そんな停滞を打ち壊すためのマリーア・カラヴェラだが…
ジンにより唐突にセーラムのストーリーを聞かされるチームの面々。己以外の人類を消滅させられたセーラム。グリムを生み出せるグリムの母なる存在のセーラム。いきなり巨大な話を聞かされる面々だが、もしノーラ・ヴァルキリーがそこにいたならどんな反応をし、どう話を聞かなかったか。
シーズン6ではメインチームの闘いは11話まではない。それまではシンダー・フォールとニオ・ポリタン、エメラルド・サストライとマーキュリー・ブラックといった敵同士のプチバトルしか闘いでは見所がなく、また個体としての胆力も主役のルビーを別とすれば、ニオ・ポリタンが、また戦闘力では昆虫種ファウナスのティリアン・キャロウズがゲスいながらも光っていてメインチームは弱過ぎるように映る。ティリアンの毒針昆虫種のポテンシャルはすごいのに、ではなぜ最強ではないのか。それは彼が痛みに鈍感だからか。
11話からはババアVSババア=茶鈍モビルスーツVSマリーア・カラヴェラ、ブレイクとヤン混成チームVS居合刀のアダム・トーラス、ルビーVSジャイアントグリムのメインチームの闘いを見ることができる。どの闘いも見事に描いたように映るが、どの闘いも健康的過ぎる。
シーズン6でI濃度が最大だったのはナポリタンアイスクリームがモチーフの無言のニオ・ポリタンだったかもしれない。使用武器は刃物仕込レース傘で地味だが、センブランスとして幻影を操ることができる。ニオは非常に孤独ゆえにメインチームにはないポテンシャルを持っている。それも敵チームに人材があまりに乏しいからだけれど。
 
シーズン7。アトラスにメインキャラ全員前腕拘束で到着。描画力が全般に更に向上。背景の描き込みも細かい。全てのキャラの眼球の描き方が向上。グリムにも印影が。
そしてペニーの再登場。ひどい。ペニーの描画は明らかに失敗している。シーズン3のペニーと見比べてほしい。
雨音の扱い、車の交錯、残響処理にこだわりながらも違和感が強い。全員に新衣装支給でよりロマンティックに。そして不安定さの魅力が極小に。新衣装と髪型の変化でワイス・シュニーの魅力が半減。そしてノラはそんな逆境にもいまだ強い。
シーズン7はワイスの髪型もひどいが、なによりルビーの表情の描画が。このルビーの美化は『RWBY』自体の理解度に関わる。それを制御しないのはなぜなのか。ルビーの思いつめた/思いつめない凝視の力はシーズン7以降失われた。この喪失は『RWBY』にとって大きい。
シーズン7のI濃度は、ネオン・カット。ケミカルライトヌンチャクや猫尻尾でなく、ヒット・アンド・アウェイでの無駄な虹色の残像の増大。それとやはりニオ・ポリタン。今シーズンのニオは1対5でメインキャラたちと闘い負けず、さらにはオスカー、ノラ、工兵らに化けて撹乱と奪取に成功。傘だけなのに。ペニーは今シーズンのメインキャラだったが戦闘よりも救難に忙しかった。
シーズン7ではオスカー・パイン、ルビー・ローズ、ジョーン(いったい誰なんだよというくらいの変貌)他キャラたちが全般に美化された。その美化たちは必要だったか。
 
シーズン8。このシーズンでのミキシング・コンソールの指の位置は… 
冒頭に登場するシンダー・フォールの表情への違和感がすごい。シーズン4からの大幅な描画変更の中でもシンダーの表情変化はもっとも賛成できないもの。表情は暖かくなり過ぎ、また時に涙にも見えた右目の炎化が浮いてしまっている。セイラム配下であることに甘んじない態度もはっきりしないままの態度の絶望がシンダーの配下たちにも影響していく。シンダーにひたすら尽くすニオが傘を差しながら待機。
全シーズンの中でもっとも音が少ない前半。
今シーズンでI濃度が高かったのはセイラム配下のヘイゼル。しかし痛覚を遮断する描写にはもっともっと工夫が必要だった。それは苦しむことができるという能力主義を廃棄する代償をもっときちっと払ってもらうための描写作業の個々の試行たちの過程の提出か。そしてジョーン。ペニーの暴走を止めたジョーンと言いたいところだけれど顔(の変貌)と治癒(シーンの詳細)がどうにもならない。それよりも敵陣十人(メインキャラ)の中にたったひとり鎮座するエメラルドの姿。ニオはそもそも会話をしないが、エメラルドとニオが対話することがあったなら。
異種混交アニメでの偽都市生成では例えばアラパバード−憧憬市、トロパエウム−凱歌市、セネティア−老成市、プロトポリス−原型市、イソポリス−同位市、カストルム−城砦市、ザアルゼック−太陽市、グノッソス−迷宮市、ヴァーティシティ−垂直市、ポセイドニア−海中市、ムセーウム−学芸市、ホモジェニア−等質市、クリーグブルグ−戦争市、アルカ−方舟、コスモヴィア−宇宙市、サフ・ハラフ−貨幣石市、シヌルビア−憂愁市、プルートニア−冥王市、ノクタピオラ−夜遊市、オールドキャッスル−古城市、ダヴァ−山塞市、セレニア−月の都、アンタールー−南極市らがあったとしたなら『RWBY』内ではノクタピオラ−夜遊市、シヌルビア−憂愁市、アルカヌムー−秘儀市らがあったかもと言うのはごく一部の人々のあまりの勝手だけれど、『RWBY』にもっと必要だったのはヴァヴィロン−格差市のような場… 格差市での階と階をつなぐスロープ場の道。『RWBY』が無理やり続くなら永遠の命で地上を隈なく遍歴し尽くすセイラムの老成市をずっと描くしか。
ブレイク・ベラドンナやネオン・カット、登場シーズンにより描画が不安定なままに終わってしまったイリア・アミトラらの人間種以外のパートがさらに描かれていれば。特にイリアについては製作側も描写を強化したくともうまくいかないままに終わった感が強い。『RWBY』ではシュニー・ダスト・カンパニーが何度もとりあげられたが、シュニーの父キャラは最後まで普通過ぎたし、いずれにしても人間同士の混乱。ただしかしシュニー・ダスト・カンパニーだけが本作の中で労働というものへの接点がありそうだった(アニメ内でもっとも労働について描いた作品のひとつが『宇宙船サジタリウス』だった)。
また最後半でガイノイドに焦点が当たったけれどペニーひとりがそれを負うには負荷が大きかった。ピエトロにより修復に次ぐ再修復が可能にする新たなエピソードの発掘と別のガイノイドたちの登場が期待される。そしてピュラとペニーは…というつぶやきが全話を見終わった後にまだまだこだまする。ピュラの巨大な像が奇妙に長い時間描かれた回があった。
BIOHAZARDでの椅子の押し方がかの偉大なるハリウッドザコシショウの手腕でも珍しくうまく伝わらなかったようなシーズン1の『RWBY』のキャラの動きと制止いちいちの魅力のその伝えることの難しさ。
『魔法少女?なりあ☆がーるず』のキャラ描画までいかなくてもだけれど、シーズン3までとシーズン4以降で全く別の画が進行した作品。そんなことは他のアニメではなんら問題にならない? けれど『RWBY』では? たしかに主製作者のいきなりの逝去という不測の事態があった。メインキャラではノラ・ヴァルキリーのみが微かに『RWBY』を維持した。しかしその維持とは?